今こそ議論すべきは”目指す子供像”
学習指導要領が変わって、現場の授業はどう変わったのか・・・
少なくとも、我々教師は、学習指導要領をどう理解しているのか・・・
現状では、非常に個人差、学校差が大きいと感じています。
「結局、今までと何が違うのかが分からない」
「学習指導要領が変わったと言っても、授業はどう変えるべきなの?」
「今までの実践の積み重ねがあるんだから、変える必要ないよね?」
現行学習指導要領になって早5年ほど経ちますが、
現場では、まだまだそんな声が聞こえます。
これらの声は、現場の率直な悩みでもあります。
学習指導要領に対する理解がまちまちな中、やはり改めて議論すべきなのは、
「どんな子供を育てるべきなのか?」
つまり、目指す子供像だと思います。
それが先生方の中で明確にならないと、そのための授業も明確になりません。
tm5の考える”目指す子供像”
私が考える、これからの目指す子供像は、
多様な人々が共生できる社会をつくるための
他者と協働して問題を解決できる児童
です。
本記事では、上段部分にあたる、
「多様な人々が共生できる社会をつくる」とはどういうことかについて
述べたいと思います。
下段部分「他者と協働して問題を解決する」について述べた記事はこちら↓
⇒これからの時代、どんな子供を育てるべきなのか?②問題をよりよく解決する力
「多様な人々が共生できる社会をつくる」とは?
今の世の中は、昔と比べて、価値観も、生き方も、非常に多様になってきましたよね。
それらは、法律や権利として認められてきたわけですから、当然の変化とも言えます。
法律としては以前から整えられてきたのですが、
それから遅れて最近になってこのような多様化が進んできたのは、
”人々の感覚”が変化してきたからだと思います。
しかし、まだまだ、問題は山積みです。
価値観も、生き方も違う人々みんながより幸せに生きていける世の中をつくるために、
子供たちには、以下の資質・能力を身に付けてもらいたいです。
必要な資質・能力①目指す社会を考える力
①目指す社会を考える力
そもそも、どんな世の中になってほしいのか?
そもそも、どんな世の中になるべきなのか?
子供が理想の社会を見据えることができないと、目指すことができませんよね?
まずは子供が理想の社会をもつことが必要であると考えます。
もちろん、そんな大それた理想というわけではありません。
例えば、
「自分の町が、外国人の方も住みやすい町になってほしい」
「台風が来てもみんなの安全が守られる町になってほしい」
発達段階に応じて、考える社会の規模が広がっていけばよいのです。
家族、学級、学校、自分の地域、市町村、都道府県、国、世界と・・・
必要な資質・能力②今の社会の問題を見つける力
②今の社会の問題を見つける力
理想の社会を見据えることができて、現状の社会を比較して、
はじめて問題に気づくことができます。
例えば、
「自分の町は、あまり外国人向けの案内が少ないなあ」
「台風が来たとき、実際に被害が出てしまったよね」
理想と現実のギャップに気づいたとき、
それを問題として捉えて、何とかしようという原動力と変わっていくと考えます。
まとめ
以上の2つが、多様な人々が共生できる社会をつくるために
大前提となる力であると考えます。
私の考えの基にさせていただいているのが、
唐木清志さんの「公民的資質とは何か」2016(東洋館出版社)です。
何度も読み返していたためにインデックスを付けてしまっておりますが、
気になさらずに・・・
次回では、問題を捉えた後にどう解決するのか、ということについて
述べたいと思います。
コメント