令和4年12月に示された新しい生徒指導提要では、
これからの時代を担う子供たちに必要な資質・能力を
育てるための指導の在り方が示されました。
その中でも、特に以下の点について初めて示されました。
校則の見直しに児童生徒が参画すること |
この点は、児童の権利に関する条約が根拠となっているものです。
その第12条には、
子供は自分の意見を表明する権利をもっていること
と定められています。
そして、学習指導と生徒指導の関連を意識しながら
日々の教育活動を充実させることとも示されています。
わたし(教務主任)は出授業である6年総合的な学習の時間において
新しい生徒指導提要で示された「校則の見直しに対する児童の参画」を
踏まえた単元を作り出し、実践してみました。
前記事ではその概要を紹介しました。
また、前記事では、提案の具体例を紹介しました。
本記事では、その授業で子供たちが作り出した提案その2を紹介します。
実現できた提案、実現できなかった提案、いろいろありますが、
どの提案も、自分たちの切実な問題意識からスタートし、
しっかり根拠を踏まえてつくることができました。
③調理実習の復活
調理実習の復活を提案したグループがいます。
「自分たちは、なぜ調理実習ができないのか?」
以前であれば当たり前のように行っていた調理実習。
それをできないまま卒業を迎えてしまうのではないか?
そんな危機感をもった子供たちによる提案でした。
国や県の資料を根拠に、感染対策をしながら実施可能であると結論づけ、
家庭科主任や校長に相談に上がっていました。
結果的に、家庭課主任も校長も大賛成!
この3学期から復活することになりました!
子供の解決能力の高さに驚くばかりです。
④手洗い意識の向上
手洗い意識を向上させようとしたグループがいます。
保健委員会や養護教諭の働きかけで定期的に手洗いについて発信されています。
しかし、それでは不十分だと言わんばかりに、
有志の子供たちが手洗い意識啓蒙ポスターを作り始めました。
作ってみて気づいたことは、
「どこに貼っていいの?」
掲示物を貼る場所の管理をしているのは、掲示教育主任です。
そこで、子供たちは、保健委員会に対してこの活動を進めることを相談し、
掲示教育主任に対して貼る場所について相談し、
見事にそれぞれ許可を得ることができました。
学校をより安心安全なものにしたいという思いが込められた提案でしたので、
実現できてホッとしています。
他にも紹介したい提案がまだまだあります。
これらの提案は、子供たちの思いから出てきたものであり、
決して、わたしがそそのかしたものではありません。
むしろ、よくぞ今まで我慢してきたことを声に出してくれた!
そんな思いです。
子供は、押さえつければ黙るし、
耳を傾ければちゃんと話してくれる。
子供の話す権利を尊重しましょう。
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