令和4年12月に示された新しい生徒指導提要では、
これからの時代を担う子供たちに必要な資質・能力を
育てるための指導の在り方が示されました。
その中でも、特に以下の点について初めて示されました。
校則の見直しに児童生徒が参画すること |
この点は、児童の権利に関する条約が根拠となっているものです。
その第12条には、
子供は自分の意見を表明する権利をもっていること
と定められています。
そして、学習指導と生徒指導の関連を意識しながら
日々の教育活動を充実させることとも示されています。
わたし(教務主任)は出授業である6年総合的な学習の時間において
新しい生徒指導提要で示された「校則の見直しに対する児童の参画」を
踏まえた単元を作り出し、実践してみました。
前記事ではその概要を紹介しました。
また、前記事と前々記事では、提案の具体例を紹介しました。
本記事では、その授業で子供たちが作り出した提案その4を紹介します。
実現できた提案、実現できなかった提案、いろいろありますが、
どの提案も、自分たちの切実な問題意識からスタートし、
しっかり根拠を踏まえてつくることができました。
最近この記事が続いておりますが、
子供たちの努力と発想の豊かさをどうしても記事にしたくて
今回も書かせていただきます。
⑥机・椅子の改善
机・椅子をよりよいものに交換することを提案したグループがいます。
結果的には、実現できませんでした。
理由は、本校だけの問題でなく市全校の問題であるからです。
2学期に新しい机・椅子に入れ替わりましたが、
子供たちにとっては、非常に不便なものだったようです。
不便な要素は、引き出しの出し入れのしづらさ。
以前の机と違って、引き出しの手前に出っ張りが付いているため、
道具箱を出し入れする際に引っかかってしまうのでした。
言い換れば、掃除などで机を運んでも道具箱が落ちづらい仕様に
なっているとも言えます。
しかし、掃除の持ち運びのメリットを差し引いても、
普段の道具箱の出し入れのしづらさは子供にとって
相当にストレスのようでした。
そこで、このグループは、机や椅子の決定の経緯やJIS規格などについて調べて
代替案を市に提案しようとしました。
しかし、事務に聞きに行くと、今後の数年後の入替計画まで決まっていることが
分かりました。
そして、この提案は断念・・・。
子供たちにとっては、無念の結果となりました。
しかし、市を相手に然るべき手段で提案しようとしたこと自体がよい挑戦でした。
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