教師や親は、目の前の子供たちに対し、
「こういう声かけをすべきかな?」「こういうことをさせてみようかな?」
と子供たちへの関わり方を日々考え悩んでいると思います。
でも、どうすれば正解なのか、判断が難しいですよね。
そこで、本記事では、
- 自分の教育実践を見直したい!
- 子供により効果的な関わり方をしたい!
- 漠然とあれもこれもやる教育に納得できない!
こんな人にとっておすすめの本を紹介します。
おすすめする本
「教育の効果」著:ジョン・ハッティ 監訳:山森 光陽 出版:図書文化 2018 ¥3,700
「教育の効果」は、
ニュージーランドのオークランド大学教育学部教授ジョン・ハッティ氏による
教育心理学に関する著作です。
この本の特徴は、研究に基づいた客観的・科学的なアプローチにあります。
効果を数値で表す
ハッティ氏は、数多くの研究を実施し、
教育において何が効果的なのか、何が効果的でないのかを明らかにしています。
その指標としているのが、効果量(この本ではdと表しています)です。
効果量dは具体的に次の式で表されます。
d = (群1の平均値 – 群2の平均値) ÷ 標準偏差 |
これだけでは、何か何だか・・・ですよね。
極限まで噛み砕いて言うと、
手立てを講じた集団と講じていない集団との差を数値化したもの |
となります。
ちなみに、
d=0は「教育効果なし」であり、
d=0.40が有効な効果かそうでないかの基準とされています。
例えば、
フィードバックを重視する指導はd=0.73と導き出されています。
つまり、
子供の学習状況を見極めて適切に声かけをすることを重視することで、
大きな効果を得ることができるのです。
一方、宿題はd=0.29と導き出されています。
さらに、小学生ほどd=0に近いとされています。
つまり、
宿題は小学生にとってほぼ教育効果がないのです。
驚きですよね!?
読み応えバツグン!
また、本書は教育現場での実践的なアプローチも提供しています。
我々教師や親は、本書で述べられた方法を実践することで、
子供の学習効果を最大限に引き出すことができるでしょう。
ただし、この本は非常に密度の高い内容となっており、
専門的な用語が多用されているため、
初心者には少々難解かもしれません。
総合的に見ると、『教育の効果』は教育者にとって貴重な資源であり、
教育改善に向けた行動を促すためにも役立つ一冊であると言えます。
いかがでしょうか?
教育実践は、どれもこれも子供のためになる!
確かにそうかもしれません。
でも、働き方改革が進められている今、
有限な時間の中で効果的な指導を精選して行うことが大切です。
この本は、その精選の基準として重宝すること
まちがいなしです!
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